「患者振り分けリスト」でAパターン(インプラント候補)と判定された患者さま。
担当・所要時間・使用ツール・全体構造(8ステップ)・大前提・NGトーク・先生にご確認いただきたい項目は、別資料「⑦通しトーク補足」に共通項目としてまとめています。
「○○さん、本日はお忙しい中ありがとうございます。
まずは現在のお口の中の状態を、一緒に見ていきましょう。
こちらが先ほど撮影させていただいた、レントゲンと口腔内写真です。(画面を指しながら)
この○番目の歯、見えますか? ここの歯がない状態が、しばらく続いていますね。歯が1本ないだけと思われるかもしれませんが、お口の中というのは1本ずつバラバラに動いているのではなくて、全体でバランスを取り合っているんです。
具体的にどう影響するかというと、
・隣の歯が、空いたスペースに少しずつ傾いてきます
・上の歯が、下に下りてきます(医学的には『挺出』と呼びます)
・噛み合わせ全体が、だんだんずれてきます
・噛む力のバランスが崩れて、残っている健康な歯への負担が大きくなりますそして、ここがとても大事なところです。
歯のバランスが崩れると、噛み合わせから胃や腸の調子にまで影響が出ることがあります。1本歯がないことが、最終的には全身の健康に関わってくるんです。『歯が1本ないだけ』と捉えるか、『全身に関わる問題』と捉えるかで、治療の選び方が大きく変わってきます。
決して脅すつもりはありません。ただ、いま選択肢があるうちに考えていただく価値があるので、客観的な事実としてお伝えしました」
「それでは、歯がない部分を補う方法をご説明します。
大きく分けて、3つの選択肢があります。①入れ歯(部分入れ歯)
②ブリッジ
③インプラントこのうち、保険でできるのが①入れ歯と②ブリッジ、自費治療になるのが③インプラントです。
『じゃあ保険でできる方が良いんじゃないの?』と思われるかもしれません。
ただ、それぞれにメリット・デメリットがあります。
最初から『インプラントが一番です』とは申し上げません。
まずはフラットに、3つそれぞれの特徴をご説明させてください」
「①入れ歯です。
メリットは2つです。
・保険適用で、費用が抑えられます
・どのような欠損にも対応できる適応の広さがあります一方、デメリットも正直にお伝えします。
・取り外し式なので、装着時の違和感があります
・食事のたびに外して洗っていただく必要があります
・噛む力が、天然歯と比べてかなり落ちます。目安として、天然歯の2〜3割程度と言われています
・隣の歯に、固定するための金具(クラスプ)を引っ掛けます
・歯がない部分の骨が、少しずつ痩せていく傾向がありますあと、ここはご存じない方が多いのですが、入れ歯のクラスプという金具、これは天然歯にとってなかなかの負担なんです。
天然歯はとても柔らかいんですよ。そこに鉄の針金がいつも刺さっていて、噛むたびに何百キロという力を受けている。だから、クラスプをかけている歯は、ご本人が気づかないうちに常に削られているんです。
患者さまからよくお聞きするのが『入れ歯になってから、食事がおいしくなくなった』というお声です。違和感や噛みにくさが、食事の楽しみを少し下げてしまうんですね。
入れ歯がだめだと申し上げているわけではありません。ご年齢やお身体の状況によって、入れ歯がベストの選択になるケースもあります。ただ、デメリットも知っていただいた上で選んでいただくことが大切だと考えています」
「次に②ブリッジです。
ブリッジは、欠損した歯の両隣の歯を土台にして、橋をかけるように人工歯を入れる方法です。メリットは、
・固定式なので、入れ歯のような違和感がない
・噛む力もある程度戻ります(目安として天然歯の3〜4割程度)
・保険適用でできますただ、ブリッジには大きなデメリットが1つあります。
それは、両隣の健康な歯を、必ず削らないといけないということです。
ここがインプラントとの一番の違いなんです。
○○さんの場合、欠損は○番目の歯1本ですが、ブリッジを入れるためには、その両隣にある健康な歯を、それぞれかなり大きく削ることになります。一度削った歯は、二度と元には戻りません。
そして、土台となった歯にはずっと噛む力の負担がかかり続けます。
臨床で見ていると、ブリッジは数年でダメになってしまうことが多いんです。しかも、1本ダメになると、ドミノ倒しのように『次もダメ、また次もダメ』と連鎖していくことがある。
最初のブリッジで2本の歯を犠牲にして、結局その先で3本目・4本目も失う、という流れになりかねません。清掃の難しさもあります。
ブリッジの下に汚れがたまりやすく、土台の歯が虫歯になるリスクも上がります。なので、ブリッジは『今この場をしのぐ』には良い選択肢ですが、長い目で見ると、トータルコストではインプラントより高くつくケースもあるんです」
「ここまでの①入れ歯と②ブリッジには、実はある共通点があります。
それは、どちらも『今残っている健康な歯に、何かしらの負担をかける』方法だということです。
・入れ歯:金具をかける歯に負担をかけ続ける
・ブリッジ:両隣の歯を削って土台にする歯医者の視点で言うと、
『歯が1本失われたことを補うために、さらに2〜3本の歯にダメージを及ぼしてしまう』
これが、入れ歯とブリッジの構造的な弱点なんです。
『1本失った』ことが、5年・10年経つと『3本失った』『5本失った』に広がっていく可能性がある。
これは、入れ歯やブリッジが悪いというよりも、『他の歯に頼る構造』そのものが避けられない弱点なんです。繰り返しますが、入れ歯やブリッジが間違った選択だと申し上げているわけではありません。ただ、こうした構造的な弱点があることを知った上で、選んでいただきたいんです」
「では③インプラントです。
インプラントは、骨にチタン製のネジを埋め込んで、その上に人工歯を乗せる治療です。
メリットは大きく4つあります。
・①隣の歯を削らない・金具もかけない
→他の歯を一切傷つけません
→『他の歯を巻き込まない』のが、入れ歯・ブリッジとの決定的な違いです・②噛む力が、天然歯にとても近い
→目安として、天然歯の9割以上と言われています
→入れ歯の2〜3割、ブリッジの3〜4割と比べると、その差は大きいです
→『食事がおいしくない』という訴えが、ほとんど出てきません・③違和感がない
→取り外しがないので、装着感に慣れる必要がありません
→寝ている間も付けっぱなしで大丈夫です・④骨が痩せにくい
→噛む力が骨に伝わるので、ご自身の顎の骨を維持しやすくなります
→入れ歯やブリッジでは、骨が痩せていく傾向があります適切なメンテナンスをしていただければ、長く使っていただけます。
※治療結果には個人差があります。ここで、もう1つお伝えしたい話があります。
実は、歯科業界の人間自身は、ほとんど入れ歯やブリッジを使わないんです。
自分でその構造的な弱点を分かっているから、自分の家族には『インプラントにしなさい』と言うんです。『3年で死ぬなら入れ歯でいい。長く生きていくなら、インプラントが一番』
歯科業界でよく使われる言葉なんですが、これは決してインプラントを売りたいから言っているのではなくて、本当にそう思っているから言っている言葉なんです。
ただし、インプラントが万能というわけではありません。
・全身状態によっては、治療できないケースもあります(骨粗しょう症のお薬を服用されている方、糖尿病のコントロールが難しい方 等)
・お口の中の衛生管理を怠ると、インプラントの周りに『インプラント周囲炎』という炎症が起きることがあります
・定期的なメンテナンスが必須ですこのあたりは、検査の段階できちんと確認させていただきます」
「ここまで聞いて、『インプラント、良さそうだな』と思っていただけたかもしれません。
ただ、インプラントには課題もあります。
それが、費用です。当院でのインプラント治療は、1本あたり○○万円〜○○万円が目安です。
(※先生の実際の料金体系に合わせて調整)確かに、金額だけ見るとご負担が大きく感じられると思います。
世の中には、1本15〜20万円のインプラントを掲げている歯科もあります。
ただ、こうした医院は『安かろう悪かろう』のリスクが高いのが正直なところです。インプラントは『誰がやるか』で結果が大きく変わる治療です。
当院では、インプラントに特化したベテランドクターが、症例ごとに担当を決めて対応しています。専門医が指導する体制を取っているので、その分の費用がかかっているとご理解いただければと思います。それから、こんな視点でも考えていただきたいんです。
確かに、一度に○○万円は大きな金額です。
でも、ここで一度『投資』として考えてみてください。
・これから20年・30年と生きていく中で、食事を毎日おいしく食べられるかどうか
・他の健康な歯を、巻き込まずに守れるかどうか
・噛む力を維持して、全身の健康を守れるかどうか長い目で見ると、決して『高い買い物』ではなく、『今後の人生への備え』として、決して悪くない選択肢だと、私は考えています。
あと、お支払い方法もご相談に乗れます。
・一括
・院内分割(クレジットカード等)
・デンタルローン(60〜120回払いが選択肢)
・医療費控除の対象になりますので、確定申告で一部戻ってきます例えば、インプラント1本60万円のケースで60回払いをご利用いただくと、
・月々のお支払い:約1万円
・1日あたりに換算すると:約333円1日コーヒー1杯にもならない金額です。
しかも、医療費控除で確定申告すれば、一部が還付されます。ご都合に合わせて、無理のない方法を選んでいただけます」
「ここまで、いかがでしたでしょうか?
ご質問やご不明な点はございますか?
本日のお話を踏まえて、もし前向きにご検討いただけるようでしたら、本日中に治療計画のご相談に進ませていただきます。
治療スタートのスケジュールも、この後すぐにお決めいただけます。※ご決済者がご家族の方の場合(ご高齢の方・お子さま等)は、ご家族の方への別途ご説明の機会も設けることができます。お電話でも、改めてのご来院でも対応いたしますので、お気軽にお申し付けください。
最後に、1つお伝えしたいことがあります。
今回○○さんが歯を失った原因は、虫歯なのか、歯周病なのか、外傷なのか、それぞれ違います。
インプラントを入れるにしても、入れないにしても、『同じことが二度起きないようにする』ことが何より大事なんです。
歯がなくなる原因を解決しないままインプラントを入れても、また数年後に同じことが起きてしまいます。
もう1本、もう2本、もう3本と歯を失っていくのは、誰のためにもなりません。なので、定期的な検診とセルフケアを続けていただいて、『これ以上1本も悪くしない』という気持ちで取り組んでいただきたいんです。
これは、自費治療を選んでくださった方であろうと、保険治療を選ばれる方であろうと、共通してお伝えしたいことです。
本日はありがとうございました」
| 版 | 所要時間 | 含めるSTEP |
|---|---|---|
| 短縮版 | 10〜15分 | STEP 1, 5, 6, 7, 8 |
| 通常版 | 20〜30分 | STEP 1, 2, 3 or 4(どちらか), 5, 6, 7, 8 |
| フル版 | 30〜45分 | STEP 1〜8(このスクリプトそのまま) |
患者さまの関心度・滞在可能時間によって、現場で出し入れしていただける構成です。
STEP 1:現状の説明(5〜7分)
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STEP 2:選択肢の提示(2〜3分)
↓
STEP 3:入れ歯のメリット・デメリット(3〜5分)
↓
STEP 4:ブリッジのメリット・デメリット(3〜5分)
↓
STEP 5:①②に共通する「他の歯を傷つける」点(3〜4分)
↓
STEP 6:インプラントのメリット(5〜7分)
↓
STEP 7:金額・支払い方法(5〜7分)
↓
STEP 8:次のステップ・クロージング(3〜5分)
※ 印刷時は、上部のナビゲーションと「確認用資料に関するご案内」が自動的に非表示になり、台本部分のみ印刷されます。
※ 朝礼・スタッフ研修資料としてもご活用いただけます。